日常生活ではなかなか聞かない危険物という単語。
しかし、ガソリンスタンドなど、以外と身近なところでも扱われているものです。
本記事では、危険物を取り扱う資格、危険物取扱者試験の概要について書いていきます。
化成品メーカーにて技術職の経験が9年あります
- 危険物取扱者試験について知りたい
- 危険物取扱者試験を受験しようと思っている
注)本記事の情報は、2020年5月時点のものです。
公式情報:消防試験研究センター ホームページ
本記事の内容
危険物取扱者とは?
危険物取扱者って何をする人
そもそも危険物って何?
まず、危険物とはなんでしょう?
危険物は消防法という法律で定められています。
- 火災発生の危険性が大きい
- 火災拡大の危険性が大きい
- 消火の困難性が高いもの
です。
分類は、大きく6種類。
身近なものでは、ガソリンや灯油などがあります。
危険物取扱者って?
- 危険物の取り扱い
- 危険物の定期点検
- 危険物の保安監督
- 免状を持っていない方が危険物を取り扱う際の立ち合い
などができるようになります。
どんな時に必要になるの?
上に書いたような危険物を、一定数量以上取り扱ったり、保管したりしてる場合には、危険物取扱者の免状を持った人が、いなければなりません。
これを守らないと、法律に違反していることになってしまいます。
一定数量以上なので、例えば、自分の車にガソリンが入っているなどどいう場合は、当てはまりません。
しかし、タンクローリーの運転手などで、大量の危険物を取り扱う場合は必要です。
危険物取扱者免状の種類は?
危険物は6種類に分類されていて、乙の場合は取り扱う危険物の免状が必要です。
甲種はすべての種類を取り扱うことができます。

危険物取扱者試験について
試験の概要
危険物の試験は、3科目。全ての科目で60%以上とれれば合格です

誰でも受けられるの?
乙の6種類と丙種は受験資格がありませんので、誰でも受けられます。
甲種は受験資格を満たしていないと受けられません。
受験資格は、次の通り。
詳細は公式HPに記載されていますので、リンクも貼っておきます。
- 大学等で化学に関する学科を卒業している
- 大学等で化学に関する授業科目の単位を15以上とった
- 乙種危険物取扱者の免状を持ち、実務経験が2年以上
- 4種類以上の乙種危険物の免状を持っている
- 化学に関する事項で修士・博士の学位をもっている
詳細は、公式HPの受験資格でチェック
受験日程は?
受験日は各都道府県によって変わります。
少なくとも半年に2回、東京などでは毎月開催されています。
全国の試験日程一覧はこちら
申し込み方法は?
- 書面の郵送による申請
- オンライン申請
のどちらかで申請。受験を希望する都道府県のセンターに郵送、あるいはオンラインで申し込みます。
受験票には写真も必要なので忘れずに。
甲種危険物取扱者を受験する場合は、受験資格を証明する書類のコピーも必要なので、準備しましょう。
危険物取扱者試験の難易度は?
各試験の受験者数と合格率

危険物取扱者の受験者数と合格者数は公式HPで公表されています。
数値引用:消防試験研究センター 試験実施状況
最も受験者数の多い乙4で、合格率は3~4割。なので、しっかり勉強が必要。
(ちなみに、乙4以外の乙種試験の合格率が高いのは、既に乙4に合格した方が科目免除となっている場合が多いからだと考えられます。(法令/物理化学)
合格基準は?
3つの科目すべてで60%以上です。
すべての科目をそれなりに得点しなければならないので、勉強は必要です
勉強法は?
問題がついているテキストをやりこみ、解きながら覚えるのが近道。
法令と危険物の性質
基本、暗記科目。
1つ1つをばらばらに覚えるとややこしいので、表などで整理しながら覚えることをお勧めします。
物理・化学
計算がでてくると、苦手だと感じる人もいるかもしれませんね。
危険物のテキストだけでわかりにくい場合は、学生時代の問題集などを復習しましょう。
講座
危険物取扱者試験は、基本独学で合格できます
ただ、
- わかりやすい解説が欲しい
- 一人では何からしたらいいかがわからない
などと言う場合は通信講座などもあります。
まとめ
- 危険物取扱者試験に合格すると、危険物の取扱、点検、保安監督ができる
- 一番受験者数が多い乙4で合格率は3~4割。
- 全科目で60%をとるため、まんべんなく勉強が必要
- とはいえ、独学で合格は可能