TOEICのオンラインテストは、2020年の4月に始まった新しい団体受験(IP)のテストです。在宅勤務の増加や2時間のテスト時間の確保が困難などというにニーズに応えて誕生しました。
これまで、団体受験IPテストは公開テストと同様の形式で、マークシートで2時間、問題数も同じ。
受験会場が会社や学校などという点以外は、公開テストとさほど違う点はありませんでした
しかし、オンラインIPは違います。
TOEICのオンライン試験は、PCで受けるという点だけではなく、問題数や時間なども大きく異なるもの。
事前にどのようなものかを知っておかないと試験の最中に慌ててしまうことになります。
そこで、本記事ではオンラインの TOEIC試験(LR)がどんなものかについて書いていきます。
本記事の情報は2021.11月時点の情報です。
最新情報については、公式サイトの情報も合わせてご確認ください
オンラインIPの特徴とは?
まず、オンラインTOEICの特徴は以下の通りです

団体で申し込むIP受験方式
IP試験は、団体受験。人数は1名~可能ですが、 個人で申し込みすることはできません。
基本的には、所属している学校や、会社などの団体が申し込むことになります。
英会話スクールなどで受けることができる場合もありますので、スクールなどに通っていたら、IPテストの利用ができるか確認してみましょう。
※アメリアのIPはオンラインではなくマークシートです
自分の好きな日に受験できる
受験期間内なら、24時間いつでも好きな時に受けることができます。
例えば、朝が一番頭がすっきりしている。や、午後のほうが集中できるなど、自分のパフォーマンスが一番上がる時間に合わせて受験するのがおすすめ。
受験期間は一定期間あるので、「テスト終了期間」までに受験します。
場所も自宅など、インターネットがつながる場所であれば問題ありません。
試験時間が短い
オンラインTOEICは、約1時間で終了します。これは、通常の公開テストの半分しかありません。
問題数も少なく、LR各45問で合計90問です。
試験時間が短いので、集中力が持続しやすくなります。
すぐに結果がわかる
受験後に、すぐにテスト結果がわかります。
問題を解き終わった後 NEXT をクリックすると、もうそこで画面上にスコアが表示されます。
全くドキドキ感がありませんが、3週間待つのが嫌という人にはちょうどいいかもしれませんね。
まとめるとこのような形になります。
TOEIC 公開テスト・IPテスト(マークシート)・IPテスト(オンライン)の違い
公開テスト | IP マークシート | IP オンライン | |
形式 | マークシート | マークシート | PC |
試験時間 | 約2時間 | 約2時間 | 約1時間 |
問題数 | 200問 | 200問 | 90問 |
会場 | iibc指定の会場 | 団体が希望する会場 | 団体が希望する会場 や 自宅 |
申し込み | 個人 | 団体 | 団体 |
試験結果 | スコア 項目別正答率 | スコア 項目別正答率 | スコアのみ |
結果まで | 試験から17日後 | 提出から5営業日後 | 試験終了直後 |
オンラインTOEIC試験の内容とは?
オンラインTOEICは問題数が少なく時間が短いのが1つの特徴。
その理由は、CATというスコア計算方式を採用しているから。
オンラインTOEICのスコア計算 CATとは?
CAT=Computer Adaptive Test の略
この採点方式の仕組みは、最初のユニット1で全員同じ問題を解き、そこでの得点率に応じてユニット2の問題が変わるという仕組みになっています。
図にするとこんな感じ

ですので公開テストとは問題の順番も異なり、Unit1でパート7まで解いた後に、再び Part 5からやることになります。


オンライン試験独特の注意すべき点や準備することは、以下の記事にまとめましたので、受験前にこちらもどうぞ

オンラインTOEICにデメリットはないの?
時間が短い、自宅で自由な時間に受けられるなど、メリットが多いオンラインTOEICですが、いくつかデメリットもあります。
アビリティ メジャード がわからない
オンラインTOEICでは、アビリティメジャード(項目別正答率)が提供されません。
どの項目の得点率が高いかは、TOEICの学習に活かしていくために、非常に重要な情報。
得点率が高いのが、文法なのか、長文なのかでその後の対策も変わってきますので、ここがわからないのは正直残念ですね。
また、公開テストで発行される公式認定証もIPテストでは発行されません。
団体によってはTOEICスコアとして利用できない
TOEIC を運営している iibc からは、公開テストとオンラインテストのスコアの意味は同じと案内が出ています。
しかしながら、会社や学校によっては独自の基準を設けており、 IP テストの点数では、TOEICテストの点数として扱われないところもあります。
就職や入試などに利用する場合には、必ず申し込み先に確認しましょう。
このようにデメリットを書きましたが、実際オンラインテストをを受ける方は、会社や学校などで指定されて、他の選択肢がないケースが多いと思います。
ですので、受験をする際には、オンラインの受験形式に合わせてしっかり準備しましょう。
そのうえで、オンラインだけでは、自分の目的に合わない時(アビメが見たい、受験校がIPを受け付けていない)には、公開テストの受験も検討するとよいでしょう。
まとめ
- 団体受験のオンラインテスト
- 24時間、自宅などからPCで受けられる
- 試験時間が1時間で問題数も少ない
- CATという採点システムを使用し、公式と同様のスコアを出せる
- オンライン特有のこともあるので、事前準備が必要
- 入試や就職に使用する場合は、TOEICスコアとして利用できるか要確認
オンラインで受験するなら、オンライン独特の内容をしり、準備してスコアにつなげましょう。
とはいえ、最終的には、英語力&TOEIC力がものを言います。
しっかりと準備して対策しましょう。