TOEIC オンラインテストの方が点数高い?実際にやってみた!
TOEICってオンラインのIPテストの方が点数って聞くけどホント?
TOEIC の公開テストとは、また別の団体受験、IPテスト。
IPテストには、通常の公開テストと同じように会場で実施する 2時間のテストと、オンラインで受験できる 約1時間のテストがあります。
公開テスト | IP マークシート | IP オンライン | |
形式 | マークシート | マークシート | PC |
試験時間 | 約2時間 | 約2時間 | 約1時間 |
問題数 | 200問 | 200問 | 90問 |
会場 | iibc指定の会場 | 団体が希望する会場 | 団体が希望する会場 や 自宅 |
申し込み | 個人 | 団体 | 団体 |
試験結果 | スコア 項目別正答率 | スコア 項目別正答率 | スコアのみ |
結果まで | 試験から17日後 | 提出から5営業日後 | 試験終了直後 |
そして、このオンラインの IP テストについて、
公開テストよりも簡単で点数が高く出るのでは?
という話をよく耳にしました。
そもそもオンラインのIPテストって何?という方はこちらの記事を参考にしてください。
インターネットで自宅受験。TOEIC IPテスト(オンライン)ってどんな試験?
本記事では TOEIC の公開テストとオンラインの IP テストでの点数の違いについて実際に 両方受験してみましたので、その結果を公開します。
- オンラインテストで簡単なの?
- 実際にスコアは変わるの?
と、気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。
TOEICテスト対策なら
TOEIC公開テストよりオンラインIPテストのが点数高いか調べてみた
TOEIC の公開テストとオンラインの IP テストのスコアの違いについて、
両方受けてみた私の結論はこちら。
変わりまーーーーーーせん!!
この後スコアは公開していきますが、私の場合は両者に差がありませんでした。
でも、公開テストのが合う人と、オンラインIPテストのが合う人。この点は、分かれそうだなと感じまして、スコアに差が出るとしたら、このあたりが要因になってくると予想します。
ここから、もう少し深堀りしてみていきましょう。
TOEIC公式の説明はどうなっているの?
まずは、主催団体の説明から。TOEIC を主催するiibcの公式サイトでは以下の記載がありました。
オンライン方式とマークシート方式のスコアの意味は変わりません。
オンラインテストは、時間が短かったり、問題が少なかったりという違いがあります。
問題数は半分?
なんだか、公開テストみたいに、しっかりとスコアが出なそう。。。
なんて感じるかもしれませんね。
しかし、オンライン試験では、問題数が少なくても、公開テストと同じような結果が出る、CATという特殊な採点方式を使っています。
*CAT=Computer Adaptive Test
前半(Unit1)の正答率に応じて、後半に出題する問題を変更。公開テストと同様のスコアがでて来る仕組みになっています。
公開テストとオンラインIPのスコアのデータ
次に、実際のデータがどうなっているのかを見ていきましょう。
2023年の8月に公開された、2022年度の受験者数と平均スコアのデータから引用します。
TOEIC のオンライン と IP テストの受験者の比較は以下の通りです。
受験者数 [人] | リスニング | リーディング | 平均スコア | |
公開テスト | 784,310 | 331 | 277 | 608 |
オンラインIP | 1,000,926 | 277 | 217 | 493 |
TOEIC Program DATA & ANALYSIS(2023.8月)よりデータ引用
データで比較すると、オンラインIP テストの方が点数が低くなっています。
しかし、これは母集団の違いによるところが大きいと考えられます。
そもそもIPは団体受験。例えば企業や大学などで、所属している対象者全員が受験するようなこともあるでしょう。
もちろん、勉強している人もいますが、
別に英語に興味ないけど、会社でやるから仕方なく受けなきゃ…
という人も、かなり含まれているでしょう。
一方で、公開テストは、少なくとも 自分で受験しようと思って申し込んでいる人達。
受験理由は、就職・転職活動や単位取得、 自己研鑽のためなど様々です。
しかし、団体受験を受ける受験者よりも、しっかりと勉強をしてテストに臨んでいる人が多いのは間違いないでしょう。
公開テストとIPテスト、両方受けてみた結果
データから、公開テスト と IP テストのスコアの違いについては分かりました。
でも、これじゃ、
どっちの試験が、点数が高くなるかわからないじゃない
その通り。
受けている人が違っていたら スコアが違ってくるのは当然ですよね。
なので
私が両方受験してきました。
データ数は1と少ないですが、「同じ人が両方を受けてみた場合どうなるのか?」これが点数が変わるかどうかの1つの答えだと思います。
試験間隔は2週間も空いていないですし、その間追い込んで学習もしていないので、実力は大きく変わっていません。
結果はこちら!↓
リスニング | リーディング | 総合 | |
公開テスト | 495 | 440 | 935 |
オンラインIP | 485 | 445 | 930 |
ほぼ同じだわ!
多少スコア差はありますけれども、 模試を解いてる時にもこのくらいはぶれるので、誤差範囲でしょう。
実は、オンラインの中でリスニングで1問マークできずに、時間切れでノーマークで次に進んでしまった問題がありました。
もし きちんと 回答できていたら スコアもぴったりだったかもしれません。
このように私はほぼ同じ結果が出ました。
しかし、 両方を受験して、人によっては同じように結果が出ないだろうと感じました。
それは問題の形式や解き方が少し変わってくるので、対策をしていないと十分に実力を発揮できないこともあるからです。
オンラインIPテストの特徴と公開テストとの違い
TOEIC の公開テストとオンラインの IP テストでは、時間や問題数など違いがいくつかあります。
公開テスト | IP オンライン | |
形式 | マークシート(紙) | PC |
試験時間 | 2時間 | 1時間 ※制限時間前に 終了可能 |
問題数 | 200問 | 90問 |
リスニングの違い | 全員同じ問題 | Unit1の正答率で Unit2の問題が変わる 先読みが出来ない 後からマークできない |
リーディングの違い | 全員同じ問題 | Unit1の正答率で Unit2の問題が変わる |
会場 | iibc指定の会場 | 団体が希望する会場 や 自宅 |
カンニング対策 | 試験官 | AI 試験監視 |
申し込み | 個人 | 団体のみ |
試験結果 | スコア 項目別正答率 | スコアのみ |
結果まで | 試験から17日後 | 試験終了直後 |
オンラインの方が短くて楽そうじゃない?
などと、感じるかもしれませんが、時間が短いから、点数があがるとは限りません。
ここからは、オンラインIPテストの特徴と公開テストとの違いを説明していきます。
オンラインIPテストは、試験時間が半分
通常公開テストは2時間。
その前の試験問題配布や本人確認などを入れると、3時間弱拘束されることになります。
一方、オンラインテストは1時間のみ。試験前にパスワードなどの設定は必要ですが、それも数分で終わります。
この試験時間の差が効いてくるのが、後半の集中力。
普段 英語に慣れていない方は、2時間ずっと大量の英文を読んだり聞いたりするのはしんどいですよね。
リスニングの最後の方などは、集中力が切れることも。
聞き逃してしまうと、問題が解けません。
そのため、長時間になると集中力が途切れてしまう方は オンラインの方が有利でしょう。
一方、試験時間が短いということは、それだけ時間の余裕がなくなるということでもあります。
私も公開テストでは10分以上余りますが、 オンラインの時は2分程度でした
時間配分には、しっかりと気を配りましょう。
パソコンで文章を読まなくてはいけない
オンラインはその名の通り、ネットの試験。
パソコンやタブレットのモニターに表示される文章を読んで問題を解くことになります。
モニターのサイズにもよりますが、案外文字が小さい!そして読みにくい!
画面の細かい文字を読むのが辛いという方は、疲れることでしょう。
紙で問題が配布される 公開テストの方がやりやすいかもしれません。
オンラインで試験が受けることがわかったら、あらかじめパソコンで英語を読むことに取り組んでおきましょう
リスニングの先読みができない
リスニングの問題が聞こえてくる前に設問を読んで、ストーリーを予測しておくというテクニックがよく言われています。
しかしオンライン テストでは、画面が切り替わるとほぼ同時にナレーションが始まりますので 先読みができません
- 集中して質問を聞いて答える
- ナレーションを聞きながら、同時に問題も見ていく
の2択になります。
ちなみに私は①の先に全部聞いてから解く派
普段から先読みでリスニングを解いている方は、 公開テストよりも点数が取りにくくなります。
こちらも オンラインで試験を受けるということが分かったら、 事前に先読みなしの練習をしておきましょう。
会社でオンラインTOEICを実施していない人が個人受験する方法
公開テスト=個人受験 と IP テスト= 団体受験という特性上、どちらかを自由に選ぶというのはなかなか難しいですよね。
ですので、基本的には、自分が受ける試験に合わせて、それぞれの特徴を知り、スコアアップに活かしていきます。
でも、2時間は負担が大きすぎるし、土日は子供を見てるから出かけにくい。
オンラインで受ける方法はないのかな…?
このような事情を抱える人もいるかもしれません。
個人で受験する方法の1つが、英語スクールや団体。
本来、オンラインTOEICの為に入会するようなことは、目的からずれすぎるので、おすすめしません。
しかし、もともとスクールなどを利用することを考えているなら、検討材料の1つにしてもいいでしょう。
英語学習をしていたら、実力確認のためにTOEICを受けるということは、定番ですので。
TOEIC オンラインが受験できる 英語関連のサービスの例
他にもたくさんありますので、あなたが使っているサービスでTOEICIPが受けられないか、確認してみましょう。
ちなみに、わたしは以前はアメリアの会員だったので、そちらでIPを受験しました。
まとめ「TOEICオンライン試験の方が、点数高い」は本当?
今回、公開テストとオンラインIPテストの点数について、公開されているデータも含めて説明しました。
私が期間を空けずに受けた場合、点数はほぼ変わりませんでした。
しかし、これは試験の特徴をよく理解していて、違いによる失点などがほとんどない状態で受けた結果になります。
- 時間が短くて、集中力が続き点数が上がった
- リスニングの先読みができなくてうまく解けなかった
などと英語の実力以外の部分で多少の差が出る可能性はあります。
オンラインで試験を受ける場合、 大前提で取り組むべきことは、英語力の向上。
しかし、 思わず失点を防ぐために、合わせて、公開テストとの違いとその対策は知っておく必要があります。
TOEICオンラインの内容と対策については、以下の記事に詳しくまとめていますので、こちらも参考にしてくださいね